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  • 『コミュニケーションに困っていない』という錯覚。リモート組織の見えない壁を溶かし、新価値創造の姿勢を育む『簡単ファシリテーション』

    『コミュニケーションに困っていない』という錯覚。リモート組織の見えない壁を溶かし、新価値創造の姿勢を育む『簡単ファシリテーション』

    大手メーカー 様|マーケティング部 チームリーダー

    サマリー

    抱えていた課題

    リモートワークが進み、業務上は大きな問題が見えないものの、オンライン特有の希薄な関係性に危機感を抱いていた。しかし、全員で一体感を得られる共通体験のノウハウがなく、ファシリテーションの難しさや参加者の温度差に悩んでいた。

    選んだ理由

    身近なアルミホイルを使うという単純なルール。特別なノウハウがなくても誰もが簡単にファシリテーションでき、参加者の苦手意識を生まない手軽さを直感したため。

    導入後の成果

    20代〜60代の幅広い層が誰一人置いてきぼりにならず、全員が共通の目標へコミット。製品開発で最重要となる「思考の柔軟性」や「行動優先の姿勢」が、アルミをこねる身体感覚を通じてチームへ浸透した。

    1. 抱えていた課題(Before)

    「特に困っていない」という静かな懸念。リモートが生む関係性の薄さと、一体感を醸成するノウハウの不足。

     弊社ではリモートワークが浸透しており、実際に直接会ったことがないメンバー同士で仕事を進めるケースも増えています。社内アンケート等を見ても、社員自身から「業務上の困りごと」はあまり聞かれません。

     しかし、オンラインだけの繋がりとリアルの関係性は本質的に異なります。「今のやり方で困っていない」という錯覚が、組織の創造性やスピード感を損なう大きな弊害をもたらすのではないかと、マネジメント層として強い懸念を抱いていました。

     そこで、部署間の関係性を深め、目的意識を共有できる共通の「対面体験」を作りたいと考えました。

     過去にいくつかのアクティビティを体験したことはありましたが、複雑なワークでは参加者の意欲の差や苦手意識が浮き彫りになりがちでした。また、そうしたチームの硬い関係性をほぐすには、ファシリテーターに説明力や巻き込みのノウハウが求められます。「社内の人間が手軽にファシリテートできて、誰もが明るく前向きになれる手法はないか」と模索していました。

    2. 導入のきっかけと、選んだ理由(Trigger)

    ファシリテーションのハードルを極限まで下げる。身近な「アルミ」だから生まれる、全員フラットなスタートライン。

     そんな時、体験会で出会ったのが『ワークショップの素』でした。

     ルールは単純。使うのは、どこの家庭にもある「アルミホイル」だけ。私自身が体験した時、とにかく純粋に楽しく、その場にいた初対面の人たちと自然に打ち解けられた満足感から、「いつか社内でやりたい」と心に決めていました。

     ある時、別部門から「チームの関係性を改善する、2時間ほどの研修をやってほしい」と依頼がありました。参加者は20代から60代までの幅広い年齢層の約20名。私がファシリテーターを務めることになりました。

     アルミホイルを使うワークの強みは、年齢や役職、ITスキルなどに左右されない点です。「パソコンが得意な若手が有利」「経験のあるベテランが引っ張る」といったパワーバランスが存在しないため、全員が同じスタートラインからフラットに参加できる。このハードルの低さが、研修の成功を確信させました。

    3. 変化と、成果(After)

    誰かに依存しないコミットメント。開発に必要な「行動優先」の姿勢が、実感として浸透。

     当日は、アルミホイルで動物を作る「ICE BREAK ZOO」でそれぞれの意外な個性を発見した後、チーム全員で高さを競う「AL TOWER」へと移行しました。

     「AL TOWER」の良い点は、ただ「高く作る」という明確な目的だけが示されていることです。これにより、「誰かがリーダーシップを取るのを待つ」という指示待ちの姿勢がなくなり、全員が自然とアイデアを出し、役割を見つけ、主体的に動き出しました。

     特に、私たちの行う製品の開発過程において重要となる、「既存の枠に囚われない思考の柔軟性」や、「悩む前に、まずはやってみるという行動優先の姿勢」が、アルミをこねる試行錯誤のプロセスを通じて、実感としてチームに伝わっていくのが分かりました。

     チームの関係性改善という、本質的には少し重たくなりがちなテーマでしたが、遊びながら手を動かすワークなので、ファシリテーションを行う私自身も肩の力を抜いて進行することができました。参加したメンバー全員が、自発的な行動の中でポジティブな気づきを得て、「チームメンバーと繋がることの価値」を体感できた素晴らしい時間となりました。

    4. 今後の展望(Future)

    実務の発散から、組織を活性化する「社内ファシリテーター」の育成へ。

     1回限りのイベントで終わらせるのではなく、今後は実務に直接活かせるようなエビデンスやストーリーをさらに蓄積し、社内の公式な研修カリキュラムとして定着させていきたいと考えています。

     同時に、日々の業務に追われている部署に対して、頭をリセットして「個と個を繋ぐコミュニケーションの場(発散の場)」としても、このワークを積極的にデリバリーしていく予定です。

     現在は私がファシリテーターを担当していますが、この「ファシリテーションの圧倒的な手軽さ」を社内SNSなどで発信していけば、「今度は自分がファシリテーターをやってみたい!」「私たちの部署でもやりたい!」という声が自発的に上がってくるはずです。誰もが明るい気持ちで主体的な気づきを得られる場として、今後も社内で広く展開していきたいと思います。